公益財団法人  数学オリンピック財団



平成24年度事業報告
(平成24年 4月 1日〜平成25年 3月31日)
1.JMO予選の実施

(1)予選実施方法、会場


 2013年(平成25年)1月14日(成人の日)に、全国66会場にて予選大会を実施した。 3,081名(高校生3,041名、中学生39名、その他1名)の生徒が参加して、13時から16時の3時間で12問の 問題に挑戦した。 今年も、募集要項、ポスター、財団通信等を、JSTを通じて主要な高校・中学と過去参加者があった学校に、5月と 9月に郵送した。 応募受付は、5月1日から10月31日まで行った。

(2)参加者数及び合格者


 応募者数は3,412名(予選免除者10名を含む。昨年比558名増、19.6%増)であり、受験者3,081名のうち、193名(予選免除者10名を含む)がJMO本選に進んだ(内、中学生は10名)。予選応募校は、高校441校、中学校22校で、学年別応募人数は以下の通りである。
高校3年21名
高校2年1,773名
高校1年1,576名
中学3年39名
中学2年1名
その他1名
<男子 2,835名、  女子 577名>

(3)地区表彰の実施


 各地区(JJMOと同じ15地区)とも、Aランクと合わせて応募者の1割程度を表彰した。 受賞者には、Aランク賞、地区表彰とも賞状と楯を学校宛に送った。 Aランク者183名、地区表彰者214名であった。
2.JJMO予選の実施

(1)予選実施方法、会場


 2013年(平成25年)1月14日(成人の日)13時〜16時に、全国62会場で実施した。 1,801名(中学生1,790名、小学生11名)の生徒が参加した。
 JMOと同様に、JSTを通じて、募集要項、ポスター、財団通信等を主要な中学校と過去参加者があった学校に5月に郵送した。 応募受付は、5月1日から10月31日まで行った。

(2)参加者数及び合格者


 応募者数は1,962名(昨年比239名増)であり、受験者1,801名のうち62名がJJMO本選に進んだ。 なお、予選参加校は中学校276校、小学校11校で、学年別応募人数は以下の通りである。
中学3年759名
中学2年722名
中学1年470名
小学6年7名
小学5年1名
小学4年3名
<男子 1,644名、 女子 318名>

(3)地区表彰の実施


 各地区(JMOと同じ15地区)とも応募者の1割程度を目安にし、270名を表彰した。 表彰状と楯を各学校長に送り集会で表彰していただくように依頼した。
3.JMO本選の実施

(1)本選実施方法、会場


 2013年(平成25年)2月11日(建国記念の日)13時〜17時に、全国11会場(札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、宮崎、鹿児島)で実施した。

(2)参加者数


 JMO予選合格者193名(予選免除者10名を含む)のうち、188名が本選大会に参加し、13時から17時の4時間で5問の問題に挑戦した。 参加生徒の学年別人数は、以下の通りである。( )の内数は女子の人数。
高校3年4名(1)
高校2年106名(7)
高校1年68名(3)
中学3年10名(1)





4.JJMO本選の実施

(1)本選実施方法、会場


 2013年(平成25年)2月11日(建国記念の日)に、本選大会を全国8会場(札幌、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、鹿児島)で実施した。

(2)参加者数


JJMO予選合格者62名のうち、全員が本選大会に参加し、13時から17時の4時間で5問の問題に挑戦した。 参加生徒の学年別人数は、以下の通りである。( )の内数は女子の人数。
中学3年26名(1)
中学2年25名(0)
中学1年11名(0)
5.日本代表選手に対する強化合宿・通信添削指導(4月〜6月)


①研修等の取組への参加者
強化合宿参加対象者IMO代表選手6名(高校3年4名、高校1年2名)
IMC代表選手4名(中学3年4名)
CGMO代表選手4名(高校3年3名、高校2年1名)
実参加者14名(高校3年7名、高校2年1名、高校1年2名、中学3年4名)
通信教育参加対象者春の合宿参加者22名
(高校3年7名、高校2年7名、高校1年2名、中学3年5名)
実参加者16名(高校3年6名、高校2年4名、高校1年2名、中学3年3名)


②研修等取組参加者の選抜方法
 第53回IMO代表選手、2012TAIMC代表選手、第11回CGMO代表選手を集め強化合宿を行うとともに、JMO・JJMOの春の合宿参加者22名の中の希望者に通信教育を行った。


③研修等取組の実施体制
 理事長および専務理事の指揮のもとに、JCIMO委員会指名チューターが中心となって指導者、出題者、添削者等を決定した。


④研修等取組の実施内容(実施プログラム)
 各国際大会と同じ時間配分で、同程度の問題を出題して解答させ、解説を行った。また、毎回宿題として問題を出題し、次回に解答・解説を行った。


⑤講師及び講師の選抜方法
 理事長および専務理事の指揮のもとに、JCIMO委員会指名のチューター延べ16名が中心となって問題の作成、添削者等を行い、指導にあたった。


⑥研修等取組の実施日程、会場(方法)
 2012年4月28日〜4月30日、5月26、27日、6月23、24日の3回に亘り、国立オリンピック記念青少年総合センターで3回の強化合宿を行うとともに、各回6問の通信添削指導を行った。
 なお、第3回(6月23、24日)は、関東地区(オリンピックセンター)と関西地区(灘高校)に分かれて実施した。
6.代表選手直前学習会の実施

●IMO関係


①研修等の取組への参加者
人  数6名(IMO日本代表選手)
学年構成高校3年4名、高校1年2名(全員男子)


②研修等取組の実施内容(実施プログラム)
 大会参加当日、理事長の指導のもと、JCIMO委員会指名のチューター2名が、試験問題への取り組み方、答案の書き方、心構え等を、IMO通信添削(第3回)の解答・解説を行いながら指導に当たった。
 また、副団長から大会参加に当たっての諸注意を行った。


③研修等取組の実施日程、会場(方法)
日程2012年7月7日(土) 15:00〜16:00
会場成田空港第2ターミナル待合室(2階Aサイド南有料待合室)

●CGMO関係


①研修等の取組への参加者
人  数4名(CGMO日本代表選手)
学年構成高校3年3名、高校2年1名


②研修等取組の実施内容(実施プログラム)
 大会参加前日、理事長の指導のもと、今回のオブザーバーのチューター3名が、試験問題への取り組み方、答案の書き方、心構え等を、CGMO通信添削(第3回)の解答・解説を行いながら指導に当たった。
 また、団長及び事務局長から大会参加に当たっての諸注意を行った。


③研修等取組の実施日程、会場(方法)
日程2012年8月7日(火)19:00〜21:00
会場ホテル「東横イン成田空港」

●IMC関係


①研修等の取組への参加者
人  数4名(TAIMC日本代表選手)
学年構成中学3年4名


②研修等取組の実施内容(実施プログラム)
 大会参加前日、理事長の指導のもと、今回のオブザーバーのチューター2名が、試験問題への取り組み方、答案の書き方、心構え等を、IMC通信添削(第3回)の解答・解説を行いながら指導に当たった。
 また、副団長から大会参加に当たっての諸注意を行った。


③研修等取組の実施日程、会場(方法)
日程2012年7月22日(日)19:00〜21:00
会場ホテル「東横イン成田空港」
7.国際大会への参加

●第53回IMOアルゼンチン大会(7/4〜7/16)


 役員6名、選手6名(高校3年4名、高校1年2名、全員男子)が参加。
銀メダル4、銅メダル1、優秀賞1を受賞し、国別順位17位の成績であった。

●第11回CGMO広州大会(8/8〜8/12)


 役員5名、選手4名(高校3年3名、高校2年1名)が参加。
金メダル1、銀メダル1、銅メダル2を受賞した。

●2012IMC台湾大会(TAIMC)(7/23〜7/28)


 役員5名、選手4名(中学3年4名、全員男子)が、KeyⅢに初参加。
4名の選手のうち、1名が金メダル、3名が銀メダルを受賞した他に、Group Award とTeam Awardの2種類の賞を受賞し、日本チームは全体で(Overall Awardで)3位という立派な成績を収めた。 なお、今大会の1位のチームはシンガポールチームであった。
8.夏季セミナーの実施

(1)実施時期及び場所:8月22日(水)〜28日(火) 山梨県清里高原(ヴィラ千ヶ滝)

(2)研修への参加者


参加生徒数:35名(男子32名、女子3名)
学年構成高校3年1名、高校2年14名(1)、高校1年12名、中学3年4名(2)、中学2年4名  ( )内は女子

(3)参加生徒の選抜方法


 第22回JMO本選合格者及び一般公募の応募者(論文提出)から選抜した。
今回も女性枠を設けて論文審査したが、女子枠での選抜者はいなかった。

(4)取組の実施体制


 理事長及び専務理事の指揮の下に、チューターの中で指名された3名がオーガナイザーとなり、準備から合宿研修期間を通して運営管理をした。 特別講師として、外部から3名の大学教授を招待して講義を頂いた。 また、IMOメダリストのOB等チューター17名の指導の下、班に分かれて数学書を講読した。
9.問題調整会議の実施


9月〜11月の週末ごとに、問題選定の会議を11回実施した。 なお、2010年からAPMO主催国としてなっていて問題作成等を行っていたが、今年からその負担はなくなった。
10.APMO国内大会の実施

(1)実施日時及び会場:2013年3月12日9時〜13時  東京会場及び大阪会場

(2)参加生徒:28名(男子27名、女子1名)


学年構成高校3年4名、高校2年12名(内、女子1)、高校1年12名

(3)日本代表選手:10名


学年構成高校3年3名、高校2年2名(内、女子1)、高校1年5名
11.春の合宿及び表彰式

(1)実施時期及び会場:2013年3月23日〜29日  国立オリンピック記念青少年総合センターで実施

(2)合宿参加生徒:25名(男子24名、女子1名)


学年構成高校2年9名(内、女子1)、高校1年11名、中学3年2名、中学2年2名、中学1年1名

(3)実施体制


 理事長及び専務理事の指揮の下、チューター22名が指導にあたった。

(4)実施内容


 IMOコンテスト本番と同じ形式の試験4回(各回4時間半、各3問の記述式問題)と講義3回演習2回(各回2〜3時間)実施した。

(5)表彰式


 2013年3月28日(木)13時30分〜16時、JMO、APMO国内大会、JJMOの表彰式を行った。 表彰者は、JMO21名、APMO10名、JJMO13名である。
 来賓として、文部科学省から科学技術・学術政策局基盤政策課課長、斎藤尚樹氏にご出席いただき、ご祝辞をいただいた。
 記念講演は、早稲田大学教育学部教授谷山公規氏に「知恵の輪のトポロジー」という演題でご講演いただいた。
12.機関誌・新教材の発行

(1)財団通信:No.43 (5/1)、No.44 (9/15)


 No.43では国内大会の結果を、No.44では国際大会の結果を中心にそれぞれ31,000部を作成印刷し、独立行政法人科学技術振興機構(JST)の共通事務により、全国の高等学校約2,000校、中学校約1,000校等に配布してPRに務めた。

(2)先進的科学技術学習用カリキュラム新教材の発行


①高校生用教材「math OLYMPIAN」
  年3回発行:No.52 (5月) 、No.53 (9月)、No.54 (11月)
②中学生用教材「JUNIOR math OLYMPIAN」
  年3回発行:No. 28(5月)、No.29 (9月)、No.30(11月)
13.役員会等の実施

(1)理事会・評議員会


平成24年5月19日(土)

評議員会13時30分〜14時30分

理 事 会14時40分〜16時20分

<内容> 平成23年度事業報告、収支決算報告等
平成25年3月 9日(土)

評議員会13時30分〜14時30分

理 事 会14時40分〜15時40分

<内容> 平成25年度事業計画、収支予算等

(2)JCIMO委員会


平成24年4月7日(土)

13時30分〜15時40分

<内容> IMOアルゼンチン大会日本代表団の決定等
14.その他

(1)ポスターの作成


JMO用A3版12,500部A4版10,000部
JJMO用A3版5,000部A4版16,000部

(2)パンフレットの作成


2013版を、PR用として2,800部作成した。